韓国がニツポンとの軍事情報共有協定を破棄する

韓国がニツポンとの軍事情報共有協定を破棄する

 

ペンタゴンは、この地域のアメリカ政府の2つの同盟国間で緊張が増している状況での韓国政府のこの決断に「とても失望している」とした。

 

合衆国のアジアにおける二つの同盟国間で緊張が高まっている。8月22日にペンタゴンは、軍事情報を共有するニツポンとの協定を破棄するという韓国政府の決定に「非常に失望し懸念している」とした。

 

「他の分野において韓国とニツポンとの関係に軋轢があったとしても、我々の完全なる相互防衛と安全保障関係は維持されなければならない」とペンタゴンのスポークスマン、デーブ・イーストバーン中佐は言った。 「我々は二国間、三国間での双方向性の安全保障協力を維持していくであろう」と彼は結論づけた。

 

カナダに出張中だったアメリカ外交のトップ、マイク・ポンペオは、自ら両国に「対話を続ける」よう求めた。「この両国には、それぞれ協力を続けるよう説得している」と、カナダの外務大臣クリスティア・フリーランドと行った記者会見で彼は述べた。

 

「ニツポンと韓国との共通の関心が、とりわけ合衆国にとって重要であることは確かである。両国は、相互の関係をすぐにも復旧していただきたい。」

 

「極めて遺憾」な行為

「敏感な軍事的情報を交換する目的で締結されたこの協定を維持することは、国益にならないと判断した」と、8月22日に、韓国の大統領府である青瓦台の国家安全保障室次長キム・ユグンは、GSOMIAとして知られる協定に言及して発表した。

 

ニツポンの外務大臣は今回の行為を「極めて遺憾」だとしており、「この協定を終結させるという韓国政府の決断は、地域の安全保障の状況に関する分析判断を完全に間違えている。」

 

ニツポン政府と韓国との関係は、朝鮮半島がニツポンの植民地であった時代(1910年-1945年)から受け継がれている対立によって、この数十年来損なわれている。

 

ニツポンによる占領から第二次大戦が終わるまで続いた、ニツポン企業の工場での労働を強要された韓国人たちに賠償するよう、韓国の法廷が要求して以来、明らかにこの数週間でこの不和は悪化はしていた。ニツポン政府は8月2日に、韓国を優遇国リストから除外すると決定して応酬しており、韓国政府にはこれは制裁処置と取られ、即座に同じような除外をとって応酬している。

 

アメリカ政府にとってこの対立は難しい問題であり、北朝鮮の核の脅威や中国の台頭のために著しく緊張している地域でその政策を推進するにあたって、アメリカはニツポンと韓国の協力関係を当て込んでいる。

(Le Monde紙/AFP 2019年8月22日)