ヌテラはもうエリック・ゼムールの放送の前にCMを放映しない

ヌテラはもうエリック・ゼムールの放送の前にCMを放映しない

 

パリ・プルミエルでエリック・ゼムールの放送の前にCMを流したことで、ある活動家グループにツイッターで晒され、尻込みしたヌテラはCMを引き上げる。

 

ヌテラ(Nutella)はパリ・プルミエルのエリック・ゼムールの番組の前にもうCMを流さない。とにかくこれが、このブランド企業が10月8日のツイートで示したばかりのことである。「最近の情勢を鑑みて、このプログラムを私たちの放映リストから外すようパリ・プルミエルに要求しました」と、ヌテラのブランド所有者であるフェレーロ・フランスはツイッターでこう告知した。

 

フェレーロ・フランスは10月3日に、ツイッターで「ヘイトスピーチの金銭的援助と闘う市民集団」と称するグループであるSleeping Giantsによって質問をうけている。

 

「この10月2日の#パリ・プルミエルの#ゼムールの放送で、おたくのCMが放映されているため、おたくは彼に賛同し資金援助をしている。考えてから決めたのか?

彼は人種的・宗教的なヘイトを促すような発言をする人物だぞ(2回有罪になってる)」Sleeping Giantsのツイッター・アカウントはこう質問している。

 

この集団へのヌテラからの回答には5日かかり、代理店がCMを出している番組はよく知らなかったとした。「どんな場合にも、私たちはゼムール氏の発言や立場表明を考えてはいない」とフェレーロ・フランスは明確にしたがった。

 

これらのグループが出現したのは数ヶ月前である。Sleeping GiantsのほかにもRipostやまたStop Hate Moneyがインターネットやメディアで覚醒している。彼らのミッションは、情報操作、極右、もしくはヘイト発言を伝搬していると彼らが判断したメディアサイトを経済面で干上がらせることである。これを行うために、彼らはSNS上でブランドメーカーに呼びかけ、そのCMで資金援助に協力しているサイトや放送の内容を考えているのかと尋ねる。

 

アメリカで設立されたSleeping Giantsは、2016年のドナルド・トランプが勝利した選挙陣営に協力したスティーヴ・バノンが経営している極右サイトBreitbart newsにCMを出しているブランドメーカーと闘うことで、2016年から知られるようになった。

 

パリ・プルミエルとCNewsが標的に

この成功に基づいて、Sleeping Giantsは世界中で増殖し、彼らの手法は他にもたくさんのグループを生み出すこととなった。フランスでは、それはベジエール市長Robert Ménard のサイトBoulevard Voltaireや活動家Boris Le Layのネオ-ナチを自称するブログBreiz Ataoである。そしてブランド企業の大半が問い合わせアカウントを開いているため、この手法は非常に有効である。「反応せずに、非難された場所にCMを出し続けるスポンサーは5%以下である」とSleeping GiantsのグループのあるメンバーはFrance-Soirで説明する。

 

そして極右サイトの次には、これらの集団の標的となっている論争家エリック・ゼムール(人種的なヘイトスピーチを引き起こしたとして2011年、2019年に有罪判決)が出演するバラエティー・メディアである。数週間前から、Sleeping Giantsはパリ・プルミエルとCNewsにCMを出しているブランド企業、Lipton, la Maif, Club Med, Groupama, Amazon, Mazda およびMonabanqなどに問い合わせをしており、これらの企業は、メディアに資金提供することで間接的にエリック・ゼムールに資金提供したとして非難されている。

(BFMTVサイト 2019年10月8日)