アベ・シンゾウ、ダヴォスでアジアにおける軍事紛争の激化を懸念する。

ダヴォスでは、ドイツを除くヨーロッパ諸国の経済がまだ回復途上にあると考えられているとしても、1月22日にアベ・シンゾウは、ためらうことなく日本の輝かしい回復ついて概説するとともに、中国とその軍事的拡大に対してほとんどぼやかさずに警告することでこれを締めくくった。


1月25日まで行われる第44回世界経済フォーラムにおいて英語で語った日本国首相にとって、彼の経済改革戦略であるアベノミックスの原則とは、「アジアは世界の経済成長の中心となった」、それは「日本は無限の可能性に満ちた隣国により囲まれている」からであり、そこには中国やインドやロシアなどが含まれる。もしも「アジアの平和と安定が乱されるようなことになれば」として、つまりは世界の他の地域も結果的にひどいことになるんですよ、と彼は続けた。


つまり、「経済成長のもたらす利益が、軍事拡大のために消えてはならない」、これは中国による尖閣・釣魚諸島の領有権主張に対して、この地域を防空識別圏であると宣言したり、中国国防予算の力強い伸びにおいて、日本は中国と競合している、というとても分かりやすい示唆である。この緊張の解消は、対話以外ではもたらされない、とアベ氏は付け加えた。


しかしその一時間後、とりわけ中国人が目立った記者会見の中で日本の首相は、この対話の存在について十分に不安を感じていることを示した。「残念ながら、日本には中国とのロードマップがありません。衝突や紛争が偶然に不意に起こりうるのです。だから私たちには軍事的なコミュニケーションの手段が必要なのです。」話題の内容が分かりにくかった場合には、日本の指導者は、100年前に2つの大国ドイツとイギリスが、当時大量の貿易をしていたにも関わらず戦争状態に入ったことをあげた。中国と日本が現在大量に貿易をしているように。


アベ・シンゾウは同様に、戦争での日本の死者の栄誉が称えられている靖国神社に、2013年12月のおわりに全ての死者に敬意を表する意図として参拝したことを、これは「世界のすべての支配者にとって自然な」働きかけであるとして正当化した。「非常に重要な2つの隣国」である 中国や韓国を侮辱するなどとは全く自分は考えておらず、とりわけ「韓国とは日本と同じ民主主義制度と価値観を共有しています」。


日本の経済状況として、日本は「慢性的なデフレから脱却しつつある」として、首相は輝かしい未来を約束した(lui?)。「それは黄昏ではない、 日本の上に昇る新たな夜明けなのです」といきなり高揚して彼は断言した。「私たちはこの国を再始動させる」、そこは「女性が輝き始める」国でもある。アベ・シンゾウは女性の労働参加により16%のGDP増加を見込んでおり、今から2020年の東京オリンピックまでに30%の管理職を女性にすることを考えている。このテーマのインスピレーションをどこから得たのか、彼は同様に明かしたのだが、それはヒラリー・クリントンなんだそうな。

(Le Monde紙 2014.1.23. Sylvie Kauffmann)