2015年1月7日及び8日の事件を受け、国民諸氏に向けて

親愛なる国民の皆様

フランス国家は三日間の連続した攻撃を受けました。7日にはシャルリー・エブドが襲撃を受け、12人が死亡し数人が重傷。8日にはパリ市女性警察官が殺害され、モンルージュの会社員が襲撃されました。そして本日は2件の人質立てこもりがあり、そのうち一件はパリ、ポールドヴァンセンヌで4人が死亡しました。

フランス国家は立ち向かいました。何よりもまず、私の心はご家族や犠牲者、負傷者と揺るぎなく一つのものだと申し上げます。
フランス国は立ち向かいました。なぜならフランスが国家にとっての悲劇である苦難を乗り越える時には、それに立ち向かうことが私たちの責務だからです。

犯行集団は、警察による二重の介入によってその殺傷能力を無力化されています。一つはダマルタン・アン・ゴエルの倉庫における介入、そしてもう一つはポールドヴァンセンヌユダヤ教食料品店。GIGN隊員、警察官、そしてこの作戦行動に参加したすべての人間の勇気、大胆さ、そして作戦遂行能力の高さを、私は賞賛したい。我々は彼らを誇りに思うと伝えたい。たいへん良くやってくれた、なぜならこの命令が与えられた時、彼らは攻撃を同じ動きで同じように適切に遂行してくれた。人命を、人質の命を救うために。彼らはテロリスト、殺人を犯した人物を制圧するために遂行したのです。 

しかし、もしも立ち向かったことに意識的であっても、もしもフランスの治安警察には勇敢かつ大胆な男女が揃っていたとしても、フランス国を標的とする脅威から無縁になった訳ではありません。

私は国民の皆さんに警戒するよう呼びかけたい、そして団結し力を貸して(*mobilisation)欲しい。警戒について、まずそれを示すべきは国家である。公的な場を守り、いかなる時にも政権が脅迫や危機の対象となることなく平穏な生活を送れるようにするため、首相と私はすべての手段を強化しました。それでも私たちは警戒を続けなければなりません。

私は国民の皆様に団結も呼びかけたい。なぜなら私はすでにフランス国民の前で、それが私たちの最良の武器であると表明しています。私たちを分裂させ敵意を植え付けうる、とりわけ人種差別と反ユダヤ主義のすべての人間に対して、戦うという毅然とした態度を示さなければなりません。なぜなら本日、このユダヤ教食料品店で行われたことは、まさにぞっとするような反ユダヤ的行為だからです。

我々が分断しないこと、それはいかなる寄せ集めの社会も作ってはいけないこと、いかなる安易な手段もとらないこと、いかなる挑発に対してもエスカレートしないことです。今回の行為を行った人間は、テロリスト、神秘主義者、狂信者であって、イスラム教の信仰とは全く関係ありません。

そして最後に、私たちは力を合わせて立ち上がらなければなりません。暴力を行使した攻撃に対してやむを得ないならば、私たちもまた、しかし敢えて連帯を行使することでいつでも反応できなければなりません。私たちは、このまさに連帯によって効果を示さなければならないのです。私たちは、いかなる圧力にも屈しない、それを怖れない自由な国民であり、それは私たちには自分よりも偉大な理想があり、平和が脅かされた場合には私たちはそれを守ることができるからです。私は、テロリズムに直面すれば私たちは責任を持って行動するのだと示してくれた我々の戦士たちを、もう一度讃えたい。

世界中の多くの国の首脳や政府が、私たちに連帯の意思を表明することを希望してくれました。11日の大集会への参加を表明してくれた首脳もいます。私は彼らとともに参加し、すべてのフランス国民に、民主主義、自由、多元主義の価値を支えるために、共に17日に立ち上がるよう呼びかけます。私たちはみな、これら民主主義、自由、多元主義によって結びついているのであり、ヨーロッパはこれを確実な手段で体現するのです。

私は国民の皆さんに断言します、私たちはこの試練を、さらに一層力強く乗り越えていくでしょう。

共和国に栄光あれ、そしてフランス国家に栄光あれ。

(フランス国大統領府 2015年1月9日)