日本の地震: 状況悪化し58名の死者

日本の南西部では、一連の地震により47名が亡くなった後にも、生活条件の破綻を原因として11名が死亡したと4月20日に当局が発表した。今回の揺れのために、少なくとも合計58名が死亡することとなった。

最も被害の大きかった熊本県の危機対策室によれば、これらの人々は、絶え間なく続く地震のために不意な変化を余儀なくされ、ストレス、循環器系トラブル、寝不足などのさまざまな徴候でやられている。

4月14日から20日朝にかけて熊本県では非常に強い2回の揺れを含む600回以上の地震が体感され、数千の家屋が倒壊している。


静脈血栓症、睡眠不足
それ以後、およそ10万名の人々が自宅を離れ、避難所や自家用車の中で劣悪な条件下に暮らしている。少なくとも1名が死亡している静脈血栓症、あるいはずっと座位でいるために下肢の血液が鬱滞して発症する血栓性静脈炎の症例が注目されている。

そのリスクを最小とするために、現地の当局や医師会は対処法を教える情報パンフレットを配布した。また同様に、長距離飛行になぞらえて「エコノミークラス症候群」とも呼ばれるこの病態を予防するよう、首相アベ・シンゾーも呼びかけた。日刊紙ヨミウリシンブンによれば、熊本の5カ所の病院にて約20名の人々がこのような症状の治療を受けた。

揺れが起こるたびに人々を襲う恐怖と、数日来の睡眠不足も、同様に致命的となりかねない。避難者の中には、体力のない高齢者もたくさんいる。

このような「震災関連死」とも呼ばれる死亡は、3月11日の3重災害(地震津波原子力事故)の後にも、とりわけ入院患者も含めた緊急事態下での避難や、結果や影響が予測できずに生じたグダグダな状況が長引いたために、数日、数ヶ月、数年余にわたって認められている。
(Le Monde紙 2016年4月20日)