「犠牲者の訴えは聞き入れてもらえない」:一人の若い女性がニッポンでは強姦がタブーになっていることを告発している

「犠牲者の訴えは聞き入れてもらえない」:一人の若い女性がニッポンでは強姦がタブーになっていることを告発している。



イトー・シオリ 28歳は、「ブラック・ボックス」という書籍を刊行することで、この沼に舗石を投げ込む。この中で彼女は、自らが強姦(viol)を受けてからの受難について語っており、「性犯罪の被害者が擁護もされず、耳も傾けてもらえないような司法と社会のシステム」を告発している。


「その晩、私は強姦されました(violée)。私の悪夢が始まったのです。」イトー・シオリ28歳は、10月24日、尊敬の念を起こさせる落ち着いた大人の印象で居並ぶ報道陣を前に発言する。「私は素顔で語りたいのです、ここ日本では警察も司法も性犯罪の被害者を支援しないので、怖くて語れないすべての女性のために。強姦はタブーになっているのです。」

シオリの受難は2015年4月に始まった。当時26歳だった彼女は、日本の首都のホテルの一室で目覚める。ボロボロである、何度も痛みが襲う。男が彼女にのしかかっている。彼女は恐怖からそいつを押しのけ、走って浴室に逃げ込む。落ち着こうとしても、その夜のことは彼女の脳裡に蘇ってくる。


「彼は私にクスリを飲ませたのだと思います」


その前日に、彼女には「TBS系列のワシントン支局の責任者との面談の予定」があった。彼は、「彼の編集部で研修することに関して、形式的な事務的メールで連絡してきました。私の夢はジャーナリストになることでした。」50代のこの男性は、「トーキョーに滞在中に夕食をとりながら」会ってみましょうと提案する。

この若い女性は承諾する。彼女は一杯の酒を飲み、その後はブラックホールだった。「全く記憶がなく、どうやってこのホテルまで来たのか分からない。彼は私にクスリを飲ませたのだと思います。」彼女が浴室から出てくると、「彼は再び私を強姦しよう(violer)としました」。しかし、彼女は何とか逃げ出した。一連の糾弾を一貫して否定しているこの男性は、ヤマグシ・ノリユキ、首相アベ・シンゾの伝記の著者で親しい友人でもある。今日では、彼はもはやTBSでは勤務していない。


告訴の対象となる強姦は4%


日本は、先進国でも最も強姦の数値が低いことで知られている。しかしながら、日本における性犯罪に関する著作があるタナカ・カズコは、強姦で告訴の対象となっている事例は4%以下であると考えている。「犠牲者たちは、きちんと聞き入れてもらえず、擁護もされていません。私は病院でも警察でも訴えましたが、警察ではこう言われました。ホテルの部屋にいたのは、あなたたち2人だけだ、実際に何が起こったのかは誰にも分からないと。」

ヤマグシ・ノリユキを公訴して欲しいというイトー・シオリの提訴は、先日却下された。しかし彼女は断念していない。先日彼女はブラック・ボックスという書籍を刊行し、そこで自分に起こったことを語り、同意があったのかどうかという疑問に関する議論の口火を切ることになった。彼女はこの本のなかで、公的放送局のNHKが拡散した調査を引用している。日本人の27%にとって、2人きりで飲みに行くことを承諾すると、すでに性的同意のサインなんだそうだ。
(Ouest-France紙 サイト 2017年10月25日)