大阪市長が「慰安婦」は「必要なものだ」と断言する時

軍隊での買春(prostitution)は、ひっそりと表沙汰にはされないがどこでも現実にやっていることだ。5月13日のこの発言によって、大阪市長で「populiste」 ハシモト トオルによる、兵士に売春宿(bordels)に通うことを奨励し、1945年までに大日本帝国軍によってアジアで20万人の「慰安婦」に強制された売春を「必要なものであった」と正当化する無造作な一歩が踏み出された。この勢いにのって、彼は沖縄駐留のアメリカ兵に売春宿に通うことを奨めた。
この発言は、ソウルとワシントンに侮辱されたという反感を巻き起こした。57名の国会議員を擁する日本維新の会の党首であるハシモト氏は、典型的な「*吹っ切れた右翼」の一人であり、その思想はアベ シンゾウ首相とほぼ共通している。
性奴隷である「慰安婦」が「前線から戻った勇敢な兵士にハメをはずさせる」ために必要だったなどと言ったあと、先日の沖縄訪問(沖縄諸島には在日アメリカ兵47000人の大部分が駐留している)でもハシモト氏は御同様だった。アメリカ軍将校との会談の際中に、彼らの部隊に「エネルギーを抜く・撃ち尽くす(decharger)」ため「売春宿(maisons closes)」を活用するよう奨めたのだ。
アメリカ軍兵士を売春宿(bordels)に
ワシントンではこの発言を馬鹿げており中傷だとした。ハシモト氏は「合衆国の性産業の実態は知らないので」として、これは「国際的な問題を扱って」いるため「配慮が足りなかった」と認めることで弁解した...これはコメントできる内容としては最小限である。11名の日本の女性国会議員が、大阪市長は謝罪をするよう要求した。「日本の男性政治家たちは頭がおかしくなった」と韓国の日刊紙・中央日報は論評した。
慰安婦」という表現は、悲惨な現実を隠蔽する婉曲であり、「女性売買を行う商人」により集められたアジアの若い女性たち(その大部分は朝鮮人)が大日本帝国軍のために働いたのである。彼女たちは、一日に何十人もの相手をしながら、アジアを横断する兵士のための売春宿(bordel)で一生を終えた。
この戦時中のエピソードは、日本と周辺諸国の間では非常にデリケートな問題となっていた。ソウルでは、日本大使館の前に犠牲者を象徴する彫像が建てられた。日本の歴史家たちは大日本帝国軍の責任を認め、日本国は1993年に謝罪している。しかし、右翼はそのような結論をすべて拒絶する。これは2006年から2007年の初回の任期中に起きたアベ氏の事例である。それ以後は、アベ氏はおよび腰になっている、今までのところは。
1930-1940年の日本のアジアにおける勢力拡大が侵略であったのかどうかという国会でのアベ氏への質問のあと、ハシモト氏が退場することで日本が否定主義に甘んずることが確実になるのだが、それがアジアや世界における日本のイメージ改善に寄与するかといえば、それはほど遠い。 (Philippe Pons : Le Monde 2013.5.18.)