LGBTの人々が、ある女性議員の「ヘイト・スピーチ」に対して立ち上がった

LGBTの人々が、ある女性議員の「ヘイト・スピーチ」に対して立ち上がった

 

与党の議員 スジタ・ミオが、レスビアンやゲイを「生産性がない」人々呼ばわりし、さらに「このひとたちに納税者の金を使わなければならないのか疑問に思う」とも言った。

 

 

7月27日、28日、トーキョーとオーサカでLGBTたちのレインボーフラッグが堂々とはためいた。数千人の日本人が、ジョンダリ台風をものともせず、スジタ・ミオ議員の議員辞職を要求して示威行動を繰り広げた。彼らは、彼女が「ヘイトスピーチ」を行ったことを非難している。ヨーゴ県(関西)で与党自民党から選出されたこの議員は、7月18日に発売された雑誌シンショ45に出されたインタヴューで、LGBTの人々を「生殖できないので」「生産性がない人々」と形容した。

 

「そんな人たちに納税者の金を使わなければならないのだろうかと思う」、さらに彼女はこうも言っており、この人物にとっては同性愛の関係を受け入れた社会は崩壊する危険性があるのだ。彼女は同様に、同性のカップルについて語るメディアは、「普通に恋愛をし結婚できる」人々を「同性愛者」になるように仕向けかねないとも考えている。

 

彼女の発言は怒りを引き起こし示威行動の呼びかけとなった。トーキョーでは自民党本部前に数千名の人々が集まり、この議員は人間の生を生殖だと思っていると訴えて、差別に対する闘争を呼びかけた。「これではまるで生きる権利がないと言われたようなものだ」と女性同性愛者の参加者は言った。

 

その反面で、まさにニツポンの政治の野党の当事者であり、同性愛を公表しているイシカワ・テガは「同性愛だということは不幸ではありません。スジタ・ミオがやっているような差別的な指摘が、私たちを不幸にするのです」と反論する。彼にとっては、政治家たちの差別的な側面のみならず、数々のスジタ・ミオの発言が、2020年トーキョーオリンピックが近づくなかで「ニツポンの評判をかなり落としている」。

 

 

LGBDの状況はなかなか進展しない

それだけに、批評家たちの反応は自民党の曖昧なそれよりも激しい。元外務大臣政務官のタケイ・シュンスケが、スジタ女史の発言は「政治的なものではなく、単なるヘイト・スピーチ」であると考えていたとしても、党の幹事長ニカイ・トシイロは、あの発言を追求することを拒否した。「政治的な立場をこえて、いろいろな人物が異なる視点を表明する」彼はこう言っただけだった。

 

ニカイ氏のこの曖昧さは、2017年11月にもう1人の有力者タケシタ・ワタルが、アキイト天皇のレセプションに同性のパートナーたちは招待すべきではないと考えていた時のようだ。アベ・シンゾ首相は2015年に、どんな人々でも結婚できることに関しては留保を表明していた。2017年10月の選挙にあたって、自民党LGBTを最大限に考慮する法律を採択させると公約した。これは今もって懸案中である。

 

たとえサッポロのような複数の自治体が同性の人々の結婚を認め、2017年に文部省がその政策に、学校におけるハラスメントの撲滅を取り入れていても、日本ではこの状況はなかなか進展しない。スジタ女史に関しては、彼女が物議をかもすのはこれが初めてではない。自民党の最も国家主義的な周縁にいる彼女は、大日本帝国軍の兵士のために売春を余儀なくされた「慰安婦」と呼ばれる女性たちの存在を否定しており、 #metoo運動をニツポンで広めようとしている女性たちを非難している。