ジョン・ケリーの高度に象徴的な広島訪問

アメリカの国務長官 ジョン・ケリーが、広島におけるG7会合のために4月10日に日本に到着した。アフガニスタンのカブールから岩国基地に到着したこのアメリカの外交責任者は、1945年8月に1発の原子爆弾に襲われた受難の町の記念館に、11日に行く予定としている。かつて広島を訪れたアメリカ政府代表では、彼は最も高官となるであろう。

すでに広島県には、自国の大臣の来訪については告げられていたが、今回の高度に象徴的な訪問については、知らされていないままだった。本籍が広島市となっている「キシダ・フミオ大臣に、ジョン・ケリー、そしてG7の大臣たちも同行する予定です」と、アメリカ外交団の報道官補佐マーク・トナーは、先週末にさらりとコメントした。「彼に何かを発言したり、独自の行動をする意図はないと信じています。」

ただし、バーレーンイラクアフガニスタンを巡る最近の世界歴訪を日本で締めくくった国務長官は、カリフォルニアに向けて飛び立って12日にワシントンに戻る前に、11日午後の記者会見で所信を述べなければならない。1945年8月6日に、広島はアメリカの爆撃機エノラ・ゲイが落とした1発の原子爆弾によって廃墟となった。即死あるいは放射能被曝による死者は14万人にのぼっている。
(Le Monde紙 2016年4月10日)